とうとうあと間近に迫ってきました。
公務員の定年延長です。令和5年4月から60歳だった公務員の定年が延長になってきます。やっと定年だと思っていた公務員もまだ働くの?または、あと少し働けてよかったと思っているひとの方が多いのでしょうか?
民間企業勤務の人からみれば、また国民の税金を使って公務員に給与を余分に払って、ずるいよなと。
令和5年4月スタートの公務員の定年延長はどんなスケジュールで進んでいくのでしょう?
また、給与や年金はどう変わっていくのか分かりやすく説明していきます。
公務員の定年延長がスタート
公務員の定年延長は令和5年4月からスタートします。
まずは、定年延長となった経緯や大まかな流れを説明していきます。
定年延長となった背景
現在(令和5年3月)はまだ公務員の定年退職の年齢は60歳です。
これが令和5年4月からどんどん伸びていきます。最終は65歳定年。
- 公務員の年金支給の開始が65歳になり、無年金期間ができそれを解消させるため
- 平均寿命が伸び、60歳すぎても働くことを希望する人が増えていること
この2つが大きな理由となっています。
現在の60歳以降の公務員はどうなっているの?
現在の公務員は60歳を過ぎると、
- 勤務延長制度:職員の職務の遂行上の特別の事情がある場合、定年退職日の翌日以降も勤務
- 再任用制度:定年退職した者を定年退職日以降も公務において勤務させる制度。年金支給開始の65歳まで採用(1年ごとの契約)⇨退職者のうち約65%が希望
- 民間企業などへ再就職:内閣府官民人材交流センター利用やハローワークなど利用します
上記3通りの選択があります。
現在、退職者の約65%が再任用制度を利用して働いています。
どちらにしても、65歳までは公務員は働ける受け皿があるってことです。恵まれていますね。
民間企業への再就職の紹介制度もあります。
定年延長スケジュール
それでは、定年延長の具体的なスケジュールを紹介していきます。
令和5年4月から定年が延長になります。
定年の段階的引上げ 定年年齢を2年に1歳ずつ引上げ(令和5年度:61歳 ⇒ 令和13年度:65歳)
令和5年4月〜令和7年3月に60歳になる公務員は、定年は61歳に引き上げられます。なお、この世代の61歳定年後はどうなるのか・・?無職にはならないです。
定年退職後の暫定再任制度を利用して、65歳まで勤務可能です。ただ、1年更新の契約となりますが。
*定年の段階的な引上げ期間中(令和5年度~13年度)、1年を超えない範囲内で任期を定めて、再任用(フルタイム/短時間)されることが可能です。(65歳に到達する年度の末日まで更新可)
引用元:人事院作成 国家公務員の60歳以降の働き方について
公務員の定年退職年齢は令和13年4月以降は全てが65歳となります。なかなかいいですね。
実際に民間企業ではまだ8割程度が定年退職年齢を60歳に据え置いています。60歳以降65歳までは1年契約の嘱託扱いがほとんどですので、どれだけ公務員が恵まれているのかわかります。
60歳以降もしっかり国民のために働いてもらいたです。
定年延長により給与や年金はどうな?
公務員は定年延長により給与もや年金も変わらず受け取ることが出来きるのでしょうか?
一般民間企業では55歳で役職定年で給与7割となり、60歳でさらに給与7割と、ピーク時の半分にも届かない給与で日々もがいています。
給与
定年延長にはなりますが、60歳以降の給与は少なくなります。60歳以降も従来と同じ高い給与では国民から暴動が起きてしまいますね。「ふざけないでください」と・・・。
給与は60歳以降は7割まで減額となります。ボーナスも同じですね。
また、60歳以上は役職定年となります。これについて詳しくはこちらを読んでください。
年金
公務員の定年延長による年金受取額で不利になることはないです。
そもそも定年延長は「定年退職した60歳から年金支給開始となる65歳まで、収入がなくては生活できない」との理由によりスタートしています。不利になることはないのです。
また、支給年齢についても65歳からと変更はありません。
メリットしては、
60歳から65歳まで年金払込みとなりため、65歳以降の年金支給額は年ベースで約0.5%程度は年金額が増えることになります。
公務員の定年延長のデメリットはないの?
60歳を迎える公務員にとってのデメリットはほとんどないです。
- 60歳で退職金を当てにして住宅ローン一括返済を予定していたが、退職金が60歳時点ででないなど、退職金を当てにしていた場合は計画が狂う
- 60歳定年以降はのんびりしたいと思っていたが、まだ働かないといけない
- 60歳以降は、役職定年により部下が上司となることもあり、イヤだ!プライドが許さないかも?
以上のように、デメリットと呼べるものではないことが大半です。
ただ、定年延長の対象者以外や国側からみると何点かデメリットがあります。
- シニア職員が、役職定年で降格となるが(課長⇨係長)、その降格のポジションが空かないため、若手・中間が昇格しにくくなる。
- シニアが増え活気がなくなる
- 退職金の負担が増える
- 国民の反発がある
定年延長の対象者以外は、デメリットは発生してきます。
まとめ
2023年度は、公務員の定年延長が開始されます。スケジュールや給与や年金についての影響も紹介してきました。
- 定年延長:令和5年4月より定年の段階的引上げ開始。 定年年齢を2年に1歳ずつ引上げ(令和5年度:61歳 ⇒ 令和13年度:65歳)
- 給与:給与は60歳以降は7割まで減額となります。ボーナスも同じです
- 年金:変更なく、不利になることはありません。65歳以降の年金支給額が0.5%程度増額となります
これから60歳を迎えていく公務員にとっては、2023年度は大きな変化のある年となります。
公務員は65歳まで給与が7割になっても安定収入があり働けることはすごくうらやましです。
民間企業の8割がまだ定年は60歳です。65歳までは嘱託として1年契約で働くシステムをとっている企業が大半。やはり公務員は安定していいですね。
ただ、どちらにしても、60歳を超えると給与も下がり、役職もダウンして今まで通りの働きはできなくなります。少しでも余裕を持った生活がしたいものです。
これからの経済的な安定を手に入れる
人生100年時代です。複数の収入源を持つことも大切になってきます。
少しでも経済的にまた人生も余裕を持って楽しく過ごしたいものです。