定年後の再雇用は給与・ボーナスがこんなに下がるの!メリットやデメリットは?

定年後の再雇用は給与がこんなに下がるなんて本当?どうすればいいの不安ばかり

人生100年時代に入り、国は企業へ70歳まで従業員を雇用するように努力義務を課しました。

その中、現在の約9割の企業が60歳を定年として、65歳までは雇用する形態をとっていますが、60歳定年退職後の再雇用時に給与を大幅に下げます。

定年後の再雇用とはどんな仕組みでなぜ給与が下がるの?
まもなく定年(再雇用)を迎えるがどれだけ給与が下がるのか?


と心配になってきますね。

この記事では、定年後の再雇用の仕組みや再雇用のメリットやデメリットと再雇用後の給与水準などを紹介します。

この記事を読み終え、再雇用の仕組みや給与水準がわかることで、定年後の対策をたてるきっかけになればと思います。

目次

■退職後の再雇用とは?

2013年の法改正にて企業は65歳まで従業員を雇用することが義務づられました。

再雇用とは、60歳定年を迎えた従業員が、高年齢雇用安定法の3つのうちの継続雇用制度を利用することをいいます。

高年齢雇用安定法
(1)定年の廃止   (企業採用割合2.7%)
(2)定年の引き上げ (企業採用割合20.9%)
(3)継続雇用制度  (企業採用割合76.4%)
企業は(1)〜(3)の中どれかを導入する義務付けれられていますが、現在は約8割近い企業が継続雇用制度を採用していますね。

60歳定年企業における定年到達者は、約85%が再雇用を希望しています。新しい勤務先へ転職するにはハードルが高くなりますから、当然の結果かもしれません。

再雇用になると、正社員では一般的に嘱託社員となるのが主流です。非正規雇用の一つとなります。

*尚、現在65歳定年企業は企業全体の18.4%にしかすぎません。

再雇用の給与は下がるの?

再雇用時の給与はほとんどの方が残念ながら下がっていまいます。

60歳定年退職直前の平均賃金と再雇用後の平均賃金を比べてみました。(労働政策研究報告書 2021.6調査)

60歳直前の平均賃金
60歳前半の平均賃金
  • 35.4万円
  • 27.1万円
    約▲23.4%減少します。

再雇用時の賃金変化

賃金減少幅賃金増減なし賃金減少20%未満賃金減少20%〜40%未満賃金減少40%以上
適用割合21%25%34%18%
引用元:(労働政策研究報告書 2021.6調査)

再雇用時には、▲20%〜▲40%程度は給与は下がってしまうことは覚悟しなければいけませんね。

50歳前半はまだこの事実に目を向けたくありませんが、あっという間に55歳、60歳となってしまいます。厳しい現実です。

私が勤務していたメガバンクでは、55歳から8割程度は関連会社の嘱託になり、従来課長職の人は年収500万円程度になります。
再度60歳から再度嘱託契約を結び300万円程度になっていますね。

企業が給与を再雇用時下げる理由

以下のような理由があるが、まだまだ60歳は体力的にも、仕事の能力的にも頑張れる人がいっぱいいます。

  • 定年前と同じ業務内容であっても、体力の低下などにより仕事の効率が下がる
  • 60歳定年退職になった時点で、退職金を支給している
  • 嘱託雇用のため、年功的な賃金体系を含まないため
  • 若い社員を雇用しなければならないため

再雇用になると各種手当などはどうなうの?

各種手当

正社員に支給される手当は、支給されます。(通勤手当、住宅手当、家族手当、など)

有給休暇

再雇用制度では「労働契約が存続している」ことになり、有給休暇は定年退職前から通算されことから、大きく変わりません。

再雇用時のボーナスは?

残念ながら、ボーナスは支給されない場合が多いですね。

ボーナスは正社員に対する福利厚生の一環として支給されていることが多いので、非正規雇用の嘱託社員には支給されないケースがほとんどです。

期待しないほうがいいみたいですね。

再雇用時に減額分の補助制度はある?


再雇用となり給与が減額となった場合は、雇用保険の高年齢雇用継続給付という給付金が受け取れます。

雇用保険の被保険者期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の雇用保険の被保険者に対して、賃金額が60歳到達時の75%未満となった方を対象に、最高で賃金額の15%に相当する額を支給するものです。

これは、65歳に達する月まで受けれます。ありがたいですね。

以下の3つの要件を満たした方が対象となります。

  • 60歳以上65歳未満の一般被保険者であること。
  • 雇用保険の被保険者であった期間(※)が5年以上あること。
  • 雇用継続を受けた後の賃金が以前の75%未満になる人
賃金低下率が61%より大きく75%未満の場合賃金低下率が61%以下の場合
60歳以降の毎月の賃金×一定の割合(15%〜0%)60歳以降の毎月の賃金×15%

大きく下がった場合は、15%は補助してくれるため、助かりますね。

60歳到達時の賃金月額が30万円である場合の支給額の例です。

支給対象月に支払われた賃金が18万円のとき、低下率が60%ですので、支給額は27000円です。

詳しく知りたい方はQ&A~高年齢雇用継続給付~を参照してください

不安や評価

日経ビジネス意識調査を(2021年1月)を参考にまとめてみました。

定年後の仕事の責任は

  • 定年前とほぼ変わらない42%  
  • 定年前より軽くなった54%

給与が減少しているのに、仕事の責任がほぼかわらないが42%とは!?仕事へやりがいでみれば、責任があったほうが良いのかも知れません。

不安

  1. 給与や待遇が下がること 47%
  2. 体力の衰え 44%
  3. 記憶力や学習能力の衰え 35%
  4. 気力の衰え 30%

やりがい

やりがいを感じている人は、7割となります。

これはいい結果です。いやいや働きセカンドライフを無駄に過ごしたくないですね。また、部下の評価結果も、戦力になっているが66%、足手まとい3%と「働かないおじさん」扱いされていません。

再雇用のメリット・デメリット

再雇用される従業員にとっては、60歳にて定年退職後に年金支給までの65歳まで安心して働ける安心感がありますが、そもそも65歳まで定年延長してもらいたい気持ちの方が強いかもしれません。

再雇用は非正規雇用の一部であることは、モチベーション維持にも影響しそうですね。具体的なメリットとデメリットをみていきます。

メリット

  • 年金支給開始までの期間収入が得られる
    • 多くの企業が60歳定年を設定し、65歳までの年金支給開始までの収入確保ができる
  • 再雇用のため、仕事内容が大きく変わらない、また職場環境も同じで慣れしたんだ環境でできる 

デメリット

  • 正規雇用でなくなり、1年毎の再雇用契約となる
  • 給与が少なくなる
  • 役職が変わる、なくなる
  • 在職老齢年金が減額される場合がある (詳細はこちらを参照 日本年金機構 

まとめ


定年退職後の再雇用時には、給与が下がってしまうのかについて紹介してきました。

60歳定年としている企業が大半にて、それから65歳まで再雇用となりますが、多くは▲20%〜▲40%まで下がってしまいます。

65歳までは高年齢雇用継続給付にて60歳給与の上限15%として、国から補助がでますが、正社員から非正規社員となり、環境は大きく代わりますね。

まだまだ定年なんて先と考えていたらあっという間に、60歳となってしまいます。今のうちから対策は必要かもしれません。この記事をきっかけに何かを感じて貰えれば嬉しいです。

今後の対策として

企業に勤めるサラリーマンであれば、55歳にて役職定年、60歳で定年退職となり、65歳までは再雇用にて嘱託社員となっていきます。

役職定年と再雇用にて大幅に給与は下がってしまいます。人生100年時代の今、まだまだ元気でセカンドライフを楽しんでいかなければなりません。

少しでも生活を豊かに、お金で悩むことから解放されには、収入を増やすことが大切になってきます。

現在は、給与が上がらないなか、国も副業を勧めて始めてます。ネットビジネスは、パソコン1台にて副業ができ元手資金がかからず、50代、60代からでも簡単にスタートすることができます。

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