会社内において、自身の仕事に対する能力不足を実感することは多くあります。
これは、よほど自己肯定感の強い人以外は普通の感情となります。あなたは、自分が思っているほど能力不足ではないということです。
ただ、いつもいつも上司からガミガミ言われたり、同期、部下がいい感じで仕事をしているのをみると、あなた自身の弱気な面が出てきてしまいますね。
今回は、能力不足で「会社をクビになるかもしれない」と感じビクビクしながら日々過ごしている。実際にクビになる条件はどんなものがあるのかについて、紹介していきますね。
今回は、正社員を対象にしていきます。実際に非正規雇用やアルバイト・パートについてはクビになるケースは多く、また別の機会に紹介したいと思います。
会社では能力不足でいつもビクビク
まず、安心してください。会社が正社員を簡単にクビにすることが出来ない法律があり、労働者を守ってくれています。
労働契約法第16条によると
客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
会社は簡単には正社員を解雇できないということです。
能力不足は思い込み?
能力不足は客観的に判断されることであって、あなた自身が勝手に決めることではないのです。
そもそも、今の会社に正社員で就職できている時点で、極端な能力不足ということはあり得ないのでしょう。十分に正社員としてやっていける能力はあるということです。
自身が能力不足と感じていることは、多いに「勝ってな思い込み」となっているケースが大半でしょう。
ただ、そうとは言っても毎日毎日上司から怒られたり、同期・部下の活躍を見ると落ち込み、自身の能力のなさに、普段の業務でもビクビクしながら働いてしまいがち。
「仕事に対する能力不足!」を理由としたクビは原則として認めらていなし、不当解雇の可能性があります。
クビになるかもしれないといつもビクビクして働くことはないのです。
クビになる条件は
会社が正社員をクビにする解雇の種類は3つあります。
- 「普通解雇」:能力不足や病気・けがによる長期欠勤が事由となるケースなど
- 「整理解雇」:会社の経営不振などによってやむなく人員整理するケース
- 「懲戒解雇」:労働者が重大な規律違反を犯した際に行われる解雇
*普通解雇および整理解雇は、少なくとも30日前にはその予告がある。懲戒解雇については即日解雇される可能性あり。
正社員である労働者の能力不足による解雇は「普通解雇」に該当します。
会社の規律違反を犯して、いつもビクビクしている人は、当然に懲戒解雇となってしまいます。
私のメガバンク30年勤務においても、銀行内のお金を使い込み(ATMから抜き取るなど)クビになった人を直接3人知っています。必ず見つかり即日自宅待機、すぐに解雇となってました。
普通解雇によりクビになる条件、ケース
個人の能力不足によるクビになるケースは「普通解雇」に分類されます。
単なる能力不足なら「普通解雇」は認められません。
重大な能力不足は普通解雇になる可能性があり
あなた自身で「自分は能力不足だな」と思っている程度なら、クビにはならないということです。
重大な能力不足とは
重大な能力不足とは、次のように裁判所も総合的に判断しています。まずは重大な能力不足には該当しないケースが多いです。
裁判において、普通解雇の有効性は極めて厳格に判断されており、有効と認められることが非常に難しい。以下の諸事情を総合的に考慮して、解雇の有効性が判断されています。
引用元:BUSINESS LAWYER
- 勤務成績等の不良の基準
- 勤務成績の不良の程度
- 多数の具体的な事実があること
- 改善の余地がないこと
- 使用者側に労働者の指導または管理体制上の落ち度がないこと
- 他の労働者と不均衡な取扱いをしていないこと
- 真の違法な解雇事由が別に存在する場合でないこと
会社側も、クビ(普通解雇)する前には、
- 指導する
- 研修機関などへ参加させる
- 人材配置や業務配分を見直し
など企業側も従業員の能力向上への努力しないといけないことになっています。
能力不足でもクビにはならないが
ここまで、単なる能力不足だけならクビになる可能性は非常に低いことなりますね。
また、日々の会社業務に疲れている場合など、特に自己の能力を否定的に考えるケースが多くなってます。クビなる能力不足はよほどのレベルとのことです。安心してください。
とは、いっても能力不足を感じ、いつもビクビクして会社にいることも辛いです。ただ、クビから法律が守っているからと、甘えてばかりいてもいいわけではないです。
次のことをどれか実行してみてはいかがでしょうか?
- 専門性を身につけ狭い範囲でいいが、その分野でのプロフェッショナルなること
- 他の分野や他の部署など人と交流して自分の能力を客観的に考えてみる
- 他の部署などに配置転換を希望して、自身の適正な業務を見つける
- 会社に出世に見切りをつけて、与えらた仕事をコツコツ行う
- 副業など複数収入源を確保して、会社への依存度を下げ、楽になる
以上、どれか一つでも実践するとクビにビクビクした生活から解放されることでしょう。
まとめ
会社を能力不足でクビなることってあるの?クビになる条件について紹介してきました。
- 会社は簡単には正社員を解雇できない
- 能力不足とは、思い込みである可能性が高い
- 能力不足でのクビは「普通解雇」に当たる。ただ法的には能力不足でクビには簡単には出来ない
能力を低いと感じる正社員を、企業は簡単にはクビにすることが出来ないのです。
クビになるほどの能力不足の正社員はそんなにいません。自信を持って欲しいものです。
今後の会社人生をどう送る?
会社の給与だけでは、経済的なゆとりを持つ生活は難しくなっています。
また、会社にだけ依存した収入では、会社での出世や上司・部下との人間関係など我慢しなければいけないケースが多くなってきます。会社に全てを依存しなし人生を過ごしたいものです。
一度、元手資金のかからない副業を検討してみていはいかがですか?