年功序列により、20代、30代の若手会社員は能力及び仕事量があるにもかかわらず賃金をおさえられ大変。
仕事をしない能力の低いただ長く会社に勤めているだけで、安定した給与をもらっている40代〜50代の中高年の会社員にとっっては、年功序列はやっと自分たちの順番が来たと安心しています。ギャップがありすぎですね。
若手からは年功序列なんて、無意味だと不満の声が多い。
同一労働同一賃金と騒がれてきている昨今、年功序列の賃金体系も徐々に弱くなっているが、まだまだ多くの企業で採用されています。
私は、平成2年のバブル入社組にて、54歳でメガバンクを定年退職しています。年功序列の賃金体系でした。ただ、人生も半分を残し退職とは・・・
現在の年功序列の若手の不満は具体的にどんなものか、中高年にとっては年功序列は歓迎される制度であるのか?今後どんな対応をしていけばいいのか紹介します。
年功序列の会社への若手の不満
なかなか若手は給与が安いです。3、4年目ともなると仕事も覚え、成績も上がっていっているのに給与は上がらず、仕事をしない、新たなスキルも習得しようとしない上司たちが、いい給与をもらっている。
おかしいぞ!と不満に思っている若手は多いです。
- 能力のない上司が高給取り
- いくらがんばっても給与が上がらない
- 成果が認められない
- 高齢化による人件費上昇にて、企業業績も上がらない、給与も上がらない。将来の年功序列による給与増も期待出来ない。
ただ、管理職になりたくないとの上昇志向が少ない若手も増えてきています。ガツガツ働くのはイヤだという層も多くいます。一概には不満を持っている若手ばかりではないのです。
年功序列の賃金体系とは
勤続年数が長いほど賃金水準が高くなる賃金体系
年功序列は、終身雇用制度を前提とした高度経済成長以降の日本の経済発展を支えてきた、伝統的な賃金体系。
コツコツ仕事をしていれば、給与は上がり、定年まで勤めることが出来るとを保障する制度の一つです。ただ、高度成長時には企業業績もよく給与も払えるが、成長が止まると中高年の高い給与はお荷物。
年功序列と成果主義のメリット、デメリット
年功序列とならび成果主義があり、それぞれメリットやデメリットがあります。
年功序列
年功序列とは:勤続年数が長いほど賃金水準が高くなる賃金体系
メリット
- 会社に対する帰属意識が高まり、定着率向上につながる
- 経験豊富な社員が若手をじっくり育てることができる。
- 過去日本マクドナルドは成果主義にすると、ベテランが全く若手を指導することが疎かになり、失敗。成果主義を見直しました。
- 年数で賃金や役職が上がる安心感がある
- 真面目のコツコツ仕事さえすれば、最低限の給与がもらえ、昇給していく。
デメリット
- チャレンジ精神がなくなり、ぬるま湯に
- 若手が見合った評価がされない。社員のモチベーション低下
- 社員の高齢化による人件費の高騰
- 能力のある社員が育ちにくい、離職していく
- いくら頑張っても給料に反映されないこと
- 能力がない人材が上司が給与が高く、若い世代のやる気はさらに削がれる
成果主義
成果主義とは、労働者の業績や成果を評価して、賃金や昇格などを決定する制度のこと。
メリット
- チャレンジ精神やモチベーションの向上
- 成果が昇給昇進につながる
- 優秀な人材を確保しやすい
- 成果を出せない社員にはコストをかけず、成果を出す社員を高く評価。必要な部分に必要なコストをかけて、人件費の無駄を削減。
デメリット
- 成果に走るあまり職場の人間関係が悪化
- 個人プレーに走り、協力拒否、情報共有しない
- 賃金格差によりモチベーションの低下
- 勝ち組、負け組、がでるため正しい評価制度が必要
- 評価が難しい。営業部門は数字による成果があるため評価しやすいが事務職や研究部門など成果を評価しにくい。
- 成果・結果を出す事努力が必要、常にスキルアップを続けないといけない
年功序列・成果主義の課題
メリット、デメリットはそれぞれあります。成果主義はやる気のある能力の高い人にとっては非常にいい制度でありますが、いったいそんな人材はどれぐらいの割合でいますか?
2:6:2の法則を知っていますか?
どんな組織でも、優秀な上位が2割、平均的な中位の人材が6割、下位のグループが2割に自然にわかれるという考え方です。
普通の人は、なかなか成果主義では恩恵が受けれないのです。悲しい事実ですね。
年功序列と成果主義とはそれぞれ課題があるため、今後はそれぞれのいいところを見直した制度を適用する会社が出てくるのでしょうか?
年功序列の課題
年功序列の人事評価では、若手で優秀な社員がいたとしても、勤続年数の長い社員よりも高い賃金にならなく、会社の業績しだいで、賃金が上がるどころか、賃金が下がったり会社が潰れてしまうこともあり得る。
少子高齢化が進み、中高年者への給与支払い負担が重荷になり今後さらに年功序列制度を見直す会社が多くなるでしょう。
成果主義型の課題
成果主義は、成果に対する評価から仕事へのモチベーションは上るが、それによって会社内がギスギスした雰囲気になってしまう制度。
成果主義を求める若手ばかりでなく、出世意欲、高給を目指すこともない自分の時間を大切にする若手が多くなっているため、人材確保も厳しくなる可能性があり。
中高年は年功序列派?
今の40代、50代のとって年功序列制度から成果主義制度への移行は、ほとんどの人が反対だと感じます。
普通の40代、50代では既にどこまで出世するのか決まっている世代のため、定年退職まで滞りなく勤めあげると考えているため、いきなり成果主義の世界にいくことは地獄でしかないでしょう。
私が勤めたいたメガバンクは、53歳54歳頃を給与がピーク時に役員以外定年退職です。第二の職場は給与は半分以下となります。少し給与を多く先に支給して、早めに退職させ人件費負担を無くす制度をとっていました。
年功序列への対応
いままで、年功序列と成果主義制度を比較してみてきました。
成果主義制度の会社は、能力がある優秀な人にとっては大変魅力のある会社です。
40代、50代の年功序列への対応
大企業なら、もうしばらくは、終身雇用・年功序列制度は続くでしょう。辞めなければ自然と給料は上がります。今後は大きな給料の上げは期待は出来ないがそれでいいでしょう。
今の時代は、働き方改革にて、時間的な余裕も出てきています。この機会に空いた時間でお金を副業で稼ぐことも一つの考えです。
最近では、みずほ銀行でも副業OKとなっています。企業としても給与が出せなくなり、副業を認める企業は増えています。
この機会に、副業にチャレンジすることはいいことです。お金にゆとりがあれば、会社でのストレスもカバー出来てしまいます。
若手社員の年功序列への対応
若いうちはさまざまなチャレンジができます。
やる気があれば、成果主義制度のある会社へ転職なりして自分の可能性を試してみる価値はありますね。
また、出世も成果で認めらることも求めない場合は、年功序列制度のなかでコツコツ真面目に無理せず働くことです。
ただ、現在は働き方改革で時間は昔より十分にあります。ぜひ、生活に余裕を持てるように副業をやりましょう。気分的にも余裕が出て人生もより豊かになってきます。年功序列+副業はベストな組み合わせになるでしょう。
まとめ
年功序列制度や成果主義の賃金制度のメリットやデメリット、若手の不満や中高年の年功序列制度への対処方法などをみてきました。
企業の成長が緩やかになってきた現在は、年功序列制度は企業にとって人件費負担が大きくなってきています。
成果主義の賃金制度は、優秀な人にとっては魅力的な制度ですが、ほとんどの人は普通の働き手で急な変化は戸惑うだけです。
現行の年功序列制度のもと、コツコツ真面目に無理せず働くことがライフワークバランスが取れると感じます。
これからの人生を考える
年功序列により給与が上がってきた40歳や50歳前半のあなたも、50歳を超えるとサラリーマンは会社内では厳しい現実に直面することが多くなってきます。役職定年や早期退職募集などの声が聞こえ始め、あっという間に我が身に降りかかってきます。
50代の人は1年でも早く新たな収入源を確保するように行動することが大切となってきます。また、30代、40代の人も早めに対策をすることで安心して50代を迎え余裕を持った人生がおくることが可能になります。
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