2024年、今年もやって来ました。国に借金は国民の借金ではない!との論争。
2022年8月10日に、財務省が国の借金が過去最大の1255兆円となったと発表し、マスコミが1人当たりの借金が約1005万円になったと報道。
これに、ネットでは
- 国の債務は国民の資産なので問題ない
- 国債は自国通貨で日本で購入されるため安全
- 財務省が国民不安を煽るため、国民の借金としている
と毎年同じ発言をされています。
いったい国の借金は国民の借金とは違い嘘なのでしょうか?
今後の日本の国の借金が増え続けても大丈夫なのかわかりやすく解説していきますね。
2022年の国の借金
まず財務省が8月10日発表した国の借金をみていきましょう。
国債と借入金は減少して、政府短期証券のみが24兆円ほど前年度より増加して、トータルも13兆円増加しました。
これで、日本国の借金は1,255兆円
*国債:政府が国債を発行すると、いったんは一般の銀行や私たち個人が買います。 日銀は、一般の銀行が買った国債を買い上げて、同じだけのお金を発行するんです。
*政府短期証券:国債の一種で、一時的に生じる資金不足を補うために発行する。償還までの期間は2か月程度、3か月、6か月、1年の4種類。割引債として発行される。買入れは金融機関に限定。
国に借金推移
約24年前に比べ3倍、約14年前に比べ1,5倍と大幅に増えています。ただ、令和に入り増加率は低いですね。
2022年、国の借金は国民一人あたり1、005万円
国の借金を国民一人あたりで単純計算すると、国民一人が1,005万円の借金を抱えている状況です。
初の1,000万円超えとなります。
これを受けて、鈴木財務大臣は
「大変道のりは険しいが、財政健全化の目標に向かって引き続き努力をしていきたい」
と国民に我慢を強いる発言をされています。
この発言は、「国民一人の当たりの借金が増えているぞ!」と国民に不安をあおる発言とかなり批判されています。
債務残高の国債比較(対GDP比)
GDPとは、その国の売上を表したもの。
債務残高比較は、ざっくりいうと国の収入に対して国の借入が何%あるのか?を示したものとなります。
日本が飛び抜けて高いことがわかります。ただ、この数字がすぐに財政破綻となることではないのです。
国の債務は国民の債務とは嘘?
毎年、国の借金の発表されるたびに、ネット上では「国の債務と国民の債務を同じにするな!国民が借金を背負っているとあおっているだけ!」との発言が多く出てきます。
いったいどういうことなんでしょう。
毎年8月には、国民一人あたりの借金の発表がありますね。
びっくりするけど、ウソ言っているの?
国の債務が国民の債務であることは嘘と言われる理由
- 自国通貨建ての債務なら問題ない
- 国債というのは政府から見れば借金だが、国民から見れば資産なので何の問題もない
ネットでの発言は、国の借金なので国民には関係なし!と自身が住んでいる国の借金はいくらしてもいいぞ!みたいな発言が多く見受けられます。
本当にこのまま、国の借金を増やし続けていいのでしょうか?
国の債務は国民の債務ではないが
結論は、国の債務は国民の債務ではないが、無条件に国の借金を増やすわけにはいかないのです。
自国通貨建ての債務なら問題ないに対し
自国で発行する自国通貨建て国債であるため、国内だけの問題でどんどん国債を発行して、金融機関に買ってもらい、それを日銀が買い取れば無限大に国債が発行出来るとネット民はいいます。
だが、国債を無限大に発行すれば、大量の紙幣が流通して日本円の価値は事実上、零円となり財政破綻となるでしょう。
まあ、現実的には財政負担はないでしょうが。
国の借金は、国民から見れば資産なので何の問題もないに対し
実際に日本の国債は、政府サイドからみれば借金であるが、国民から見れば資産であることは間違いないです。
これは、国民の資産である日本の国債が全く価値がないものとなれば、国民の資産価値がなくなるのと同じなります。
また、日本政府は利払いをする必要があります。国債の残高が約1000兆円ある日本は金利が1%上がるだけで10兆円の利払いが増えます。
これからも、簡単に国の借金を増やすことは、明らかに日本の財政を圧迫していくことになり、困ってしまいます。
まとめ
国の借金は国民の借金とは嘘だ!と毎年8月のこの時期になると議論が勃発します。
国の借金についての考え方を今回紹介してきました。
国の借金は、国民一人あたり1,005万円の借入しているのと同じとの報道が今年もありました。
経済学的には、意味のない算出となります。例えとしてはわかりやすいです。
ただ、これをもって財政負担が厳しく、消費税を上げないといけない、緊縮しないといけないと政府が国民をあおることはよくないですね。
今後の生き方
国の借金も増え、GDP比も200%以上となっています。
老後も国に頼っていると、豊かな人生を過ごすのは厳しくなってきます。
さらに充実した人生を送るために、会社以外の収入を確保する必要があります。